がりぼんパトカーに乗る!

“荒嶺山” (ファンリョンサン)の頂上でのん気に夕焼けを見ていたがりぼん。
タクシーも何もない所に一人置いていかれたとも何とも思わずに、ただひたすら日が暮れるのを待っていた。
特に何にもないのでトラックで売店を営んでいるアジョッシ(おじさん)に話しかけたりしていた。

週末とかには夜景デートにやって来るカップルで賑わうスポットのようなのだが、平日のこんな日は人の数もチラホラ。
このアジョッシには娘さんがいて日本人の旦那さんと東京で生活してるとの事だった。
もう長いこと娘にはあっていないと言って寂しそうな表情を浮かべてたね・・・。
そんなアジョッシはがりぼんを娘さんのように感じたのか、何だか嬉しそうに娘さんの話をたくさんしてくれたよ。
勢いに乗ったアジョッシは娘さんの携帯番号をがりぼんに渡して 「電話してやって!」 のような事を言ってたんだけど。
普通に考えて日本人の感覚では見ず知らずの人になかなか電話できないよね・・・。
アジョッシには申し訳ないけど未だに電話してないんだぁ。
そうやって、ただお話してるだけでは申し訳ないので “生姜茶” を一杯もらう事にした。

こんな蜂蜜見たいのをお湯で割るだけなんだけどさ、こういう場所で飲むとなんだか風情があるよね。
気のいいアジョッシは 「お金はいらないよ」 って言うんだけど、そんな事は出来るわけない。
パソコンが出来ないアジョッシは国際電話をかけるのにもお金が必要なのに・・。

う〜ん、アジョッシの心境のような甘くて辛い飲み物だな。
そんなこんなで後を振り返ると辺りはすっかりと日が落ちていた。

う〜ん、夜景はキレイと言えばキレイだけど、思ったほどでもないんだな・・・。
このスポットはなんだかカップルのためにあるような場所だった。

アジョッシはがりぼんに 「どうやって帰るんだ?」 と凄く心配そうに何度も聞いた。
「誰かの車に乗せてもらうように声をかけようか?」 などといろいろ心配してくれるんだけど、カップルの車に乗るのもなぁ・・。
さらにアジョッシは電話を取り出しタクシーを呼び出してくれたんだけども、どうやら来れないとの事だった。
辺りは真っ暗だったけど、がりぼんはそれでもまだ 「ケンチャナヨ (大丈夫)と言ってアジョッシにお別れの挨拶をした。
真っ暗な山道、道路がちゃんとあって車の行き来がたくさんあるものの、さすがにこの時ばかりは怖くなってきた。
“荒嶺山” を紹介してたブロサイトの情報によると下山するのに約40分、なんとかなるだろうと力強く歩くがりぼん。
歩き始めてしばらくもしないうちに、一台のパトカーががりぼんの横に止まった。
がりぼんはこんな状況でもまだ強気な態度でおまわりさんに向かって 「この辺りにタクシーはないですか?」 と尋ねたんだ。
優しいおまわりさんは何も言わず 「後に乗れ」 と手で合図した。
カムサハムニダ〜」
とちゃっかり勢い良くパトカーに飛び乗るがりぼん。
初めて乗るパトカーの乗り心地にがりぼん、思わず下を向いて “ニヤリ” としてしまったよ。
パトカーの中でおまわりさんに 「どこに住んでるの?」 とか 「旅行で来たのか?」 などいろいろ質問された。
もしかして、このまま交番に連れてかれて国際問題に発展するんじゃ!と、妄想が走ったが、無事に地下鉄の駅まで運んでくれた。
「本当にありがとうございます!」 と何度もお礼を言っておまわりさんともお別れをした。
なんとも偶然でラッキーなんて思ったけど、もしかしたらあのアジョッシがおまわりさんに声をかけてくれたのかな?

もしも、そうだとしたらアジョッシはがりぼんの恩人だね。
いつも自由に無謀な旅をして来たがりぼんだけど、この時ばかりはちょっぴり反省・・・。
パトカーのガソリン代も韓国国民の税金かと思うと、無駄に使ったり出来ないもんね。
この日は肝心な夜景には満足しなかったものの、アジョッシやおまわりさんの優しさに触れる事ができたな。
何とも言いがたい経験だったけど、がりぼんはこの日の出来事を一生。。。





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